レッスン 15
繰り返し処理を学ぼう
繰り返し処理について学びます
チャプター1このレッスンのゴール
このレッスンで完成させるものを確認しよう

チャプター2線を複数表示しよう
2. 1 写してみよう
//最初に一回だけ呼び出される初期設定
function setup() {
createCanvas(480, 120);
strokeWeight(2);
}
//繰り返し呼び出される処理
function draw() {
background(220);
stroke(255, 0, 0);
line(20, 40, 80, 80);
line(80, 40, 140, 80);
line(140, 40, 200, 80);
line(200, 40, 260, 80);
line(260, 40, 320, 80);
line(320, 40, 380, 80);
line(380, 40, 440, 80);
}
赤線が連続して7本描かれていればOKだよ。

2. 2 コードの解説
lineは線を描くための関数です。指定した4つの数字の最初の2つと、後ろの2つがx,y座標の組となり、それらを結んだ線が描かれます。
チャプター3for文で繰り返し表示しよう
1つ1つ座標を指定するのは大変です。
このチャプタでは、繰り返し文forを使って、1つずつ座標を指定するのではなく、同じ模様を描いてみよう。
3. 1 変更してみよう
function draw() {
background(220);
stroke(255,0,0);
- line(20, 40, 80, 80);
- line(80, 40, 140, 80);
- line(140, 40, 200, 80);
- line(200, 40, 260, 80);
- line(260, 40, 320, 80);
- line(320, 40, 380, 80);
- line(380, 40, 440, 80);
}
function draw() {
background(220);
stroke(255,0,0);
+ for (var i = 20; i < 400; i += 60) {
+ line(i, 40, i + 60, 80);
+ }
}

3. 2 コードの解説
繰り返しの処理をfor文を使って、描いています。
for (var i = 20; i < 400; i += 60) は、次のような意味になります。
- 最初はiに20を代入
- iが400より小さい間は繰り返す
- 繰り返すたびに60ずつふやす
繰り返したい処理は、line(i, 40, i + 60, 80);なので、次の処理が実行されていることになります。繰り返しのfor文を使うことで、なんども同じことを書かなくてよくなりました。
line(20, 40, 80, 80); line(80, 40, 140, 80); line(140, 40, 200, 80); line(200, 40, 260, 80); line(260, 40, 320, 80); line(320, 40, 380, 80); line(380, 40, 440, 80);
for文の書き方
for文は次のように書きます。
for(繰り返す方法){
繰り返す処理
}
繰り返す方法の書き方は、次の通りです。3つ指定し、セミコロン;で区切ります。
for(カウンタの変数の初期値;繰り返す条件;カウンタ変数の変化のさせ方){
繰り返す処理
}
チャプター4単純な繰り返し文を練習しよう
4. 1 変更しよう
16行目以降を変更して繰り返しの応用を学びます。まずは上部1/3に4ずつずらす縦線を引きます。
//単純な繰り返し
stroke(0);
for(i=0;i<=480;i+=4){
line(i,0,i,40);
}
}
実行した結果、画面の上に4ずつずらした縦線が描かれていればOKです。

4. 2 コードの解説
iを0から初めて4ずつ増やし、ながら縦線を書いています。480になるまでなので、
0×4,1×4,2×4,3×4,4×4,・・・,120x4の合計121本の線が描かれることになります。(0も入っています)
チャプター5規則正しく色分けをしよう
このレッスンでは、単純な繰り返しではなく、規則正しい繰り返しの方法について学びます
5. 1 変更しよう
//単純な繰り返し
stroke(0);
for(i=0;i<=480;i+=4){
line(i,0,i,40);
}
//3本おきに色を変える
for(i=0;i<=480;i+=8){
if(i%24 == 0){
stroke('black');
}else{
stroke('red');
}
line(i,40,i,80);
}
}
実行して、3本おきに色が変化した線がかけていればOKだよ

5. 2 コードの解説
8ずつずらして線を。if文を使ってi%24 == 0を条件式に入れることにより、iが24や48の場合にだけ黒色blackで線を描き、それ以外の場合は赤色を描く処理となっています。
余りと繰り返し
整数の割り算のあまりは、規則正しい場合分けに用いることが可能です。例えば1から100の数字を7で割ったあまりで分類する場合、必ずあまりは1〜6になります。この性質を使えば、7色に分けることも可能です。
- あまりが1:
1,8,15,22,29,...,99 - あまりが2:
2,9,16,23,30,...,93 - あまりが3:
3,10,17,24,31,...,94 - あまりが4:
4,11,18,25,32,...,95 - あまりが5:
5,12,19,26,33,...,96 - あまりが6:
6,13,20,27,34,...,97 - あまりが0:
7,14,21,28,35,...,98
チャプター6ランダムに色分けをしよう
このチャプタではランダムに色を分けてみましょう。
//単純な繰り返し
stroke(0);
for(i=0;i<=480;i+=4){
line(i,0,i,40);
}
//3本おきに色を変える
for(i=0;i<=480;i+=8){
if(i%24 == 0){
stroke('black');
}else{
stroke('red');
}
line(i,40,i,80);
}
//単純な繰り返し
stroke(0);
for(i=0;i<=480;i+=4){
var randomNum = random(100);
if(randomNum <= 50){
stroke('black');
}else{
stroke('red');
}
line(i,80,i,120);
}
noLoop();
}
実行した結果、次のように下半分の4ずつずらして縦線が描かれ、その色がランダムに変わっていればOKです。

6. 1 コードの説明
色を分けるための1〜100までのランダムな整数を生成させ、毎回の繰り返し処理の中にいれます。ランダムな数はだいたい50%くらいの確率で50以下となり、その場合は黒、そうでない場合は赤となる処理になっています。
チャプター7チャレンジしよう1
繰り返しを使うと、少ない行数でたくさんの絵を描くことができたね。
チェック柄は、タテヨコに長方形を並べると描くことができるね。チャレンジしてみよう。
7. 1 完成形
次の完成形を参考に、プログラムを書こう。自分の好きな色で描いてOKだよ。

ヒント
- 縦の長方形の横幅に変数を使い、横幅の2倍ずつずらすことで縦線が描けるね。
- 横線も縦線と同様に考えることができるね。
- 塗りの色に透明度を設定すると重なったところが綺麗に描画されるね。
- setup内に描くか、draw内でnoLoop関数を使って描画は1回だけにしよう。
チャプター8チャレンジしよう2
繰り返しに乱数を組み合わせると、予想できない模様を描くことができたね。
乱数を使って、サイコロのような役割の数字を定め、その数値を何らかの条件式にして条件分岐させる方法が考えられます。
8. 1 完成形
次の完成形を参考に、プログラムを書こう。自分の好きな色で描いてOKだよ。

ヒント
- random(100)を設定して、その値が50より小さいかどうかを条件式にする
- if else文を使って四角形の線の色を変える
チャプター9チャレンジしよう3
線の色を変えながら、同じ図形を繰り返し描くことで、次のようなグラデーションを実現することもできます。
9. 1 完成形
プログラムを書こう。自分の好きな色で描いてOKだよ。

ヒント
- 円の線の太さを2として、少しずつ大きくして描いています。